
製造業の志望動機が思いつかない方へ|例文&書き方を解説
製造業の転職希望者のなかには、志望動機がなかなか思いつかないせいで
転職活動が止まってしまう人がいます。
転職活動は新卒の就職活動とは大きく異なり、4月入社と決まっているわけではありません。
あなたが志望動機で悩んでいる間に他の求職者が面接を受けて採用されれば、
企業側が求人募集そのものを打ち切る可能性があります。
履歴書などを紙ではなくデータで共有することが一般的になった現在は、
以前の就職活動と比べて、よりスピード勝負になっています。
早めに転職したいなら、この記事を参考にして志望動機を完成させ、
1社でも多くの企業に応募しましょう。
この記事のポイント
製造業で志望動機が思いつかない原因
製造業で志望動機が思いつかない原因として、主に以下の3つが考えられます。
- 業界分析が不足している
- 応募したい企業の特徴の理解不足
- 自分が業界で何をしたいのかを言語化できていない
業界分析が不足している
製造業に限った話ではありませんが、業界分析が不足していると
納得のいく志望動機は思いつかないでしょう。
志望動機はこれまでの経験を踏まえたうえで書く必要があり、
「製造業ならどのような能力が求められるのか」を理解していないと、
ありきたりな内容になってしまいます。
業界分析が不足した志望動機は、本気で考えている求職者と比べて内容が薄い点が
目立ってしまうため、採用される可能性は低いでしょう。
例えば自動車部品メーカーへの就職を希望するのであれば、
そもそも自動車産業が日本にとってどれだけ重要な存在であるかを認識する必要があります。
製造業に関する知識が不足している人は、経済産業省が公表している
「製造産業分科会」の資料をチェックしてみましょう。
製造業の現況や問題点などがまとまっており、業界地図よりも詳しいです。
ただし、官公庁の資料は少々難解な部分があります。
弊社が製造業についてまとめた記事がありますので、まずは以下の記事から業界分析を始めてみてください。
応募したい企業の特徴の理解不足
応募したい企業のことを調べないまま志望動機を書こうとしても、なかなか書けません。
仮に業界分析を十分にやったとしても、応募先から「なぜ同業他社ではなくこの会社なのか」
と問いかけられた際に、回答に困ってしまうでしょう。
例えば同じ自動車メーカーでも、トヨタとマツダの企業理念は
同業他社とは思えないほどの違いがあります。
トヨタは自動車の生産台数が世界一の企業です。社会への影響力が大きい点に
配慮しており、「モビリティを社会の可能性に変える」というビジョンを掲げつつ、
社会との共生を目標にしています。
一方でマツダは、世界で初めてロータリーエンジンの量産化を成し遂げた経験などから、
人の創造力やチャレンジ精神を企業としての大切な価値観に挙げています。
志望動機が書けなくて困っている場合は、
応募企業の公式サイトなどから情報を集めたほうがいいでしょう。
自分が業界で何をしたいのかを言語化できていない
何をしたいのかが明確になっていないと、志望動機はなかなか思い浮かばないでしょう。
転職先の企業は、これまでの経験を考慮して採否や年収などを決めるため、
新卒採用と比べて「何がしたいのか・何ができるのか」が問われやすい傾向にあります。
どんなに学歴・経歴が素晴らしくても、何がしたいのかが不明確な人は、魅力的な人材とはいえません。
なかなか思い浮かばない人は、これまでの業務経験で成果が出たものを書き出して、
なぜその成果が出せたのかを考えてみましょう。
採用されやすい製造業における志望動機の書き方
製造業では、以下3つのポイントを押さえて履歴書を書くと、採用されやすくなるでしょう。
- なぜ製造業なければいけないのかを記載
- 結論から記載してPREP法を意識する
- 業界のなかでなぜその会社なのを数字を交えて明記する
転職活動で使う履歴書は、PDFファイルによるデータ共有が一般的です。
応募企業が指定したフォーマットがある場合はそれに従って入力し、
ない場合はテンプレートを用いてエクセルなどで入力しましょう。
PDFファイルは、エクセルなどから「PDFとしてダウンロード」を
クリックすることで簡単に作成できます。
なぜ製造業でなければいけないのかを記載
志望動機は本来、その会社で働きたい理由を具体的に述べるものです。
ただし製造業未経験者が転職活動を始める場合、サイトや書籍などで公開された情報を除けば、
個々の企業について詳しく知ることは困難です。
製造業の経験がない人は、新卒時の就職活動と同様に、
業界への志望動機をはっきり記載しましょう。
これまでの経験を交えて書くと、より納得感のある志望動機になります。
「なぜ製造業なのか」が面接官に伝われば、採用される可能性が高まるでしょう。
結論から記載してPREP法を意識する
応募企業の採用予定人数や応募者数によりますが、
1人の履歴書に対してじっくり読む時間はない企業が多いです。
特に専任の採用担当者がいない場合、採用活動にそこまで時間を割けないでしょう。
忙しい人が読む想定で、志望動機は結論から記載することが大切です。
ビジネスでよく使われるPREP法(プレップ法)を意識して書きましょう。
PREP法とは、Point(要点)、Reason(理由)、Example(具体例)、Point(要点)
の頭文字をとった、文章の構成方法の1つです。
要点(結論)を先に述べることで、相手が詳しく知りたいと思ったときだけ
その結論に至った理由や具体例を確認できます。
PREP法は面接時にも効果があり、面接官が深堀りしてきた際に理由や具体例を
述べることができるので、スムーズなコミュニケーションがとれます。
採用可能性を高めるためにも、志望動機を書くタイミングからPREP法を意識しましょう。
業界のなかでなぜその会社なのを数字を交えて明記する
製造業は機械、食品、金属、石油製品など、何を作るかで特徴が大きく異なる業界です。
企業によって特色が大きく異なる業界の場合、業界の志望理由だけでは具体性に
欠けるため他の求職者に負けてしまい、不採用となってしまう可能性があります。
特に競争率が高いと思われる企業に転職したい人は、
「なぜこの会社を志望するのか」を明確に記載しましょう。
上場企業であればIR(投資家情報)にある資料をチェックすることで、
力を入れている分野がどこなのか、これからどう成長していく計画なのかがわかります。
非上場企業に応募する場合は、東洋経済が出版する
「会社四季報・未上場会社版」を確認してみましょう。
約12,900社の会社情報が収録されており、転職活動に役立ちます。
志望動機に迷った際の対処法
志望動機の書き方に迷った際の対処法が3つあります。
- 人材会社に相談する
- 紹介予定派遣で派遣から始める
- テンプレートを参考に書き進める
志望動機は、自分だけで悩んでいてもなかなか書き進められないことが多いです。
一方で企業側は採用予定人数に達したら新規採用を見送る可能性が高く、
新卒採用のように4月入社と決まっていない以上、求職者を待ってはくれません。
早い者勝ちな面は否めないので、
誰かの助けを借りて志望動機を早急に作成し、転職活動を進めましょう。
人材会社に相談する
人材会社に相談することで、志望動機が形になる可能性があります。
人材会社は取引先企業に人材を紹介または派遣し、
その見返りとして紹介料や派遣料金をもらう収益構造が一般的です。
取引先企業からどのような人材が欲しいのかをヒアリングしているので、
各企業の非公開情報を握っている可能性があります。
人材会社が求職者のかわりに志望動機を書いてくれるわけではありませんが、
どのような人材が欲しいのかがわかれば、
応募企業にマッチした志望動機が書きやすくなるでしょう。
紹介予定派遣で派遣から始める
正社員などの直接雇用を前提とした転職活動でうまくいかない場合は、
紹介予定派遣を利用する手もあります。
紹介予定派遣とは、人材会社が求職者と派遣先に対して、最長で6か月後までの
職業紹介(派遣先への直接雇用)を予定した派遣のことです。
紹介予定派遣を受け入れる企業側は、必ず直接雇用をすると決めているわけではない
「お試し採用」なので、人材受け入れに対するハードルが下がります。
求職者としても、実際に会社の雰囲気を知ったうえで
直接雇用を受けるか否か判断できるメリットがあります。
転職活動でつまずいている人は、紹介予定派遣から始めてみましょう。
テンプレートを参考に書き進める
先ほどPREP法を紹介したように、志望動機にはある程度の型があります。
テンプレート(志望動機の例文)をそのまま書き写してはいけませんが、
採用された人の志望動機もおおむね型通りに書かれています。
テンプレートを参考にしてまずは完成させたうえで、
転職活動をしながらブラッシュアップしていくほうが、スムーズに転職できるでしょう。
志望動機が完成しないせいで転職活動が止まってしまうくらいなら、
不完全でもいいので志望動機を仕上げて面接に臨み、
失敗したタイミングで考え直すほうがいいです。

深堀解説シリーズとは
テーマの解説だけではなく、その背景や関連することをまとめて要約し、
読み応えのある記事を提供して参ります。
まとめ
ここまで記事を読んでくださりありがとうございます。
この記事を通じて、志望動機の書き方について理解が深まりましたら何よりです。
製造業に興味がある方は、ぜひ参考にして、新しいキャリアに挑戦してみてください。
ジャパンクリエイトは製造業に特化した人材派遣会社として、就業先の紹介を行っておりますので、製造業への転職を希望される方はお気軽にご相談ください。