
フォークリフトの免許が取れる場所は都道府県によって違う!取得方法まで徹底解説
フォークリフトの免許は、各都道府県労働局の登録を受けた教習機関で取得できます。
一部の自動車学校ではフォークリフトの講習も実施していますが、
特殊車両専門の教習所などで取得するのが一般的です。
免許を取得できる登録教習機関は、都道府県によって異なります。
この記事では、フォークリフトの免許が取得できる場所や取得方法を解説します。
この記事のポイント
フォークリフト免許は各都道府県労働局に登録されている教習機関で取得できる
フォークリフト免許(正式名称:フォークリフト運転技能講習修了証)は、
厚生労働省管轄の労働安全衛生法に基づく国家資格です。
労働安全衛生法第77条・第66条などで明記されており、
各都道府県労働局の登録を受けた教習機関で取得できます。
講習の中で実施される学科試験・実技試験に合格すると、免許証が交付されます。
教習機関例
フォークリフト免許が取得できる各都道府県の教習機関は、
厚生労働省の「登録教習機関一覧」に掲載されています。
ここでは東京、大阪、福岡の教習機関を例として紹介します。
東京都
- 陸上貨物運送事業労働災害防止協会(陸災防)東京都支部会
- 東京労働基準協会連合会
- コマツ教習所 東京センタ
大阪府
- 大阪特殊自動車学校
- 近鉄自動車学校
- SK技能教習センター
福岡県
- 職業訓練法人北九州地区職業訓練協会
- コマツ教習所 九州センタ
- ジャパンクリエイトJCフォークリフト教習センター TUKASA福岡
フォークリフト免許が必要な業種
フォークリフト免許は、ここで紹介する3業種のほか、
解体業や空港での物流などでも必要になることがあります。
0909workではフォークリフトの求人を掲載しているので、
具体的な勤務先や仕事内容が気になる方は確認してみてください。
鉄鋼
鉄鋼業では重い部品を多数取り扱うため、部品の運搬にフォークリフトが欠かせません。
倉庫から必要な部品を出荷するためのピッキング作業などで、フォークリフトが活躍します。
フォークリフト免許は自動車免許と比べて取得者数が少ないため、
免許保有者は優遇される可能性が高いでしょう。
建築木材
建築・木材も鉄鋼業と同様に、重い部品が多いためフォークリフトが活躍します。
フォークリフトを利用することで、倉庫などにある大量の木材や建築資材を一度に運搬できます。
資格を持っていない方向けに講習を用意している企業もありますが、
免許保有者を優遇する企業が多いです。
倉庫
一度にたくさんのものを運べるフォークリフトは、業界を問わず倉庫で活躍します。
倉庫内軽作業の仕事と比べて、フォークリフトを扱う業務は時給が高めです。
0909workでは入出庫作業の求人を掲載しているので、
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フォークリフト免許取得の流れ
フォークリフト免許は、登録教習機関で学科講習・実技講習を受講し、
試験に合格することで取得できます。
ここでは、申し込みから免許を取得するまでの流れを紹介します。
教習所への申し込み
各都道府県の登録教習機関から最寄りの教習所を選び、申し込みましょう。
申し込みは、各教習所のホームページの記載に従い、
電話などで受講日の予約を入れます。
予約後、受講申込書に本人確認書類のコピーとコースの受講に関わる事業主の証明書などを添えて、
所定の期日までに郵送または持参してください。
本人確認書類の例
- 運転免許証
- 住民票(発行日から6か月以内)
- 公的機関が発行した証明書
- 在留カード
受講料を支払うと、受講票が送付されます。免許取得までなくさないようにしましょう。
学科講習及び試験の実施
各教習所で定められた日程に従い、まずは学科講習を受けます。
講習時間は、自動車免許保有者なら合計7時間、未保有者なら11時間です。
受講票や本人確認書類などの持ち物が定められているので、
事前に確認したうえで講習時に忘れず持参しましょう。
講習時間の中に学科試験も含まれます。試験に合格すると、実技講習に進めます。
実技講習及び試験の実施
フォークリフトの実技講習は、1t未満のフォークリフトの運転業務経験が
3か月以上(自動車免許がない方は6か月以上)あるかで講習時間が大きく異なります。
経験がある方は4時間、ない方は24時間です。
実技試験も学科試験と同様に、講習時間の中に試験が含まれます。
合格すると、技能講習修了証(フォークリフト免許)が交付されます。
フォークリフト免許は1t以上の機体が対象
フォークリフト免許は、1t以上の機体が対象になります。
1t未満の機体を運転する際は、フォークリフト免許は不要です。
ただし、何の講習もなく小型のフォークリフトを運転すると、法律により事業者が罰せられます。
1t未満のフォークリフトの運転は、労働安全衛生法第59条3項・労働安全衛生規則第36条の5により、
特別教育を必要とする業務として義務付けられています。
特別教育の講習内
特別教育は、学科講習6時間、実技講習6時間で実施されます。
フォークリフトの特別教育は事業者が自ら行う場合もあり、
講習を受けに行くのと比べてスケジュールを調整しやすいでしょう。
学科ではフォークリフトの走行に必要な知識や関係法令を学び、
実技ではフォークリフトの走行や荷物の運搬などを行います。
特別教育の費用
特別教育の費用は、受講する講習機関によって異なります。
例えば労働技能講習協会で受講した場合、費用は10,650円です。
免許を取得する場合、フォークリフトの運転経験が全くないと3万円以上かかる
教習所もあるため、特別教育は免許取得と比べて安価です。
フォークリフトの免許試験の講習コースの種類と費用
フォークリフトの免許には、資格や属性に応じた4種類のコースがあります。
講習時間の短いコースには受講資格があり、満たしていない方は受講できません。
1t未満のフォークリフトの運転業務経験が3か月以上(自動車免許がない方は6か月以上)ある方は、
実技講習が短い11時間コースまたは15時間コースが受講できます。
フォークリフトの運転業務経験がない方は、自動車免許があれば31時間コース、
ない方は35時間コースを受講します。
11時間コース
11時間コース(学科7時間・実技4時間)は、以下2つのうちどちらかを満たす方だけが受講できます。
- 大型特殊自動車免許の保有者
- 各種自動車免許または大型特殊限定免許を保有し、特別教育修了後3か月以上1t未満のフォークリフト運転業務に従事した方
フォークリフト運転業務については、運転経験証明書と特定自主検査記録表のコピーが必要です。
講習時間が短いため、費用は15,000円〜25,000円程度と他のコースと比べて安いです。
15時間コース
15時間コース(学科11時間・実技4時間)は、特別教育を修了後、
6か月以上1t未満のフォークリフト運転業務に従事した方だけが受講できます。
11時間コースと同様に、運転経験証明書と特定自主検査記録表のコピーが必要です。
費用は11時間コースと比べて若干高くなりますが、
おおむね20,000円〜25,000円程度で受講できます。
31時間コース
31時間コース(学科7時間・実技24時間)は、各種自動車免許または
大型特殊限定免許を保有している方が受講できます。
実技の講習時間が長くなるため11時間・15時間コースと比べて費用が高く、
30,000〜50,000円程度かかります。
35時間コース
上記3コースのいずれにも当てはまらない方は、35時間コース(学科11時間・実技24時間)を受講します。
受講費用は安い教習機関でも4万円前後かかり、6万円近くかかる教習所もあります。
フォークリフトの免許には更新は不要
フォークリフトの免許は自動車免許と異なり、更新不要です。
再教育をすすめている登録教習機関もありますが、義務ではありません。
ただし、住所や結婚による氏名変更があった場合は、更新が必要になります。
免許が交付された都道府県支部にある申請書に必要事項を記入し、
写真、本人確認書類、手数料を添えて申請してください。
氏名などの戸籍記載事項が変わった場合は、戸籍謄本などの書類も必要です。
手続きの詳細は、都道府県支部に問い合わせましょう。

深堀解説シリーズとは
テーマの解説だけではなく、その背景や関連することをまとめて要約し、
読み応えのある記事を提供して参ります。
まとめ
ここまで記事を読んでくださりありがとうございます。
この記事を通じて、フォークリフトの免許や特別教育について理解が深まりましたら何よりです。
フォークリフト業務に従事したい方は、ぜひ参考にして、
新しいキャリアに挑戦してみてください。
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