
派遣社員と正社員の違いは?採用フローから派遣社員のメリットまで徹底解説
退職やリストラに遭ってしまい、次の仕事を探す際に「派遣社員よりも雇用が安定している正社員を選びたい」と思ったことはありませんか?
生涯賃金や福利厚生などを考えれば、派遣社員より正社員のほうが待遇は良いでしょう。しかし、勤務時間や休日をある程度自由に調整したい場合は、派遣社員という選択肢もあります。
同一労働同一賃金により派遣社員の待遇も改善傾向にあるため、正社員として採用されない場合は派遣社員として働くのも一つの手です。
この記事では、派遣社員と正社員の違いや派遣社員の採用フロー、派遣社員のメリットを解説します。
この記事のポイント
派遣社員と正社員の違い
派遣社員と正社員の働き方の違いで、必ず押さえた方が良いポイントは以下の6つです。
・雇用主の違い
・雇用期間の違い
・給与形態の違い
・勤務地・勤務時間・休日の違い
・仕事内容の違い
・福利厚生の違い
派遣社員と正社員の違い(比較表) | ||
---|---|---|
雇用形態 | 派遣社員(登録型派遣) | 正社員 |
雇用主 | 派遣会社 | 勤務先企業 |
雇用期間 | 有期雇用 | 無期雇用 |
給与形態 | 時給制 | 月給制・年俸制 |
勤務地・勤務時間・休日 | 希望によって変更可能 転勤なし |
原則フルタイム 転勤あり |
仕事内容 | 契約に沿った業務 | 会社の指示による 担当業務の変更あり |
福利厚生 | 派遣会社の福利厚生が 利用可能 |
一般的には派遣会社 よりも手厚い |
雇用主の違い
派遣社員は派遣会社に登録して、仕事の紹介を受けて働きます。そのため、雇用主は派遣会社です。
派遣会社に登録した労働者は、派遣会社と雇用契約を結びます。
勤務先は派遣先企業であり、仕事の指示も派遣先企業から受けて働きます。
一方、正社員は勤務先企業が雇用主です。
勤務先企業に所属し、勤務先企業から仕事の指示を受けて働きます。
派遣社員 | 正社員 | |
---|---|---|
雇用主 | 派遣会社 | 勤務先企業 |
雇用期間の違い
派遣社員は3ヶ月や半年などの期間を定めて働く有期雇用です。
契約を更新する場合は、派遣先企業↔派遣会社↔派遣社員 の間にて、それぞれの合意の上で契約を更新します。
また、同じ職場で働ける期間の上限は通常3年までとなっています(常用型派遣などの例外あり)。
一方、正社員は解雇や退職がない限り定年まで働く無期雇用です。
派遣社員(登録型派遣) | 正社員 | |
---|---|---|
雇用期間 | 有期雇用 | 無期雇用 |
給与形態の違い
一般的には、派遣社員は時給制、正社員は月給制(年俸制)で働きます。
派遣社員に時給制が多い理由は、仕事内容や給与、労働時間を自分で選んで働く雇用形態であるためです。
(派遣社員でもフルタイムの労働に従事する場合などは、日給制や月給制になることも)
派遣社員(登録型派遣) | 正社員 | |
---|---|---|
雇用期間 | 時給制 | 月給制・年俸制 |
勤務地・勤務時間・休日の違い
派遣社員は勤務時間や休日、勤務地について自身の希望条件を出して働くことができます。
正社員は会社が定める時間によって働きます。(1日8時間労働、週5日勤務など)
正社員の場合、勤務地は会社が指定する場所となり、転勤の可能性もあります。
派遣社員 | 正社員 | |
---|---|---|
勤務時間・休日 | 希望によって変更可能 | 原則フルタイム (完全)週休2日制 |
勤務地 | 希望の勤務地 転勤なし |
指定された勤務地 原則転勤あり |
仕事内容の違い
▶派遣社員の仕事内容
派遣社員は自身で選んだ仕事内容で働きます。
あらかじめ契約で定められた業務に従事するため、「担当外の業務」が発生することはありません。
▶正社員の仕事内容
正社員は会社からの指示に基づいて仕事内容が決まり、異動によって仕事内容が変わることもあります。
自身の担当業務に加えて、会社行事や他部門のサポート、雑務なども発生することがあります。
福利厚生の違い
福利厚生は一般的に正社員の方が充実しています。
▶派遣社員の福利厚生
派遣社員は派遣会社の福利厚生が適用されます。
各種手当や保育所の利用、保養施設やスクールの利用、その他の割引特典など、派遣会社によって受けられる福利厚生はさまざまです。
また、派遣社員は勤務日数や労働時間などの加入条件を満たせば、正社員と同様に社会保険に加入したり、有給休暇を取得したりすることができるのが一般的です。
▶正社員の福利厚生
住宅手当や家族手当、賞与や退職金の一時支給などの福利厚生制度を定めている会社があります。
また、年齢給や定期昇給などの昇給制度がある会社もあります。
同一労働同一賃金による派遣社員の働き方の変化
2020年4月より改正労働者派遣法が施行され、同一労働同一賃金が義務化されました。
派遣社員に対しては、以下2つのいずれかを採用することが企業側の義務となっています。
・派遣先労働者との均等・均衡方式
・派遣元で一定水準以上の待遇とする労使協定方式
派遣社員に対する不合理な待遇差などの差別は法律により禁止されたため、現在では法令整備前と比べて派遣社員の待遇は改善されつつあります。
また、正社員との待遇差があった場合、差の内容や理由について説明を求めることも可能になりました。
改正労働者派遣法により派遣社員の権利がある程度保護されるようになったため、以前よりも働きやすくなったといえるでしょう。
派遣社員の採用フロー
派遣社員の採用は、おおむね以下の流れで行われます。正社員の採用と異なり、採用前に職場を見学することがあります。
・派遣会社に応募
・仕事探し
・応募
・面談・登録
・職場見学
・採用
派遣会社に応募
まずは派遣会社に応募しましょう。
派遣会社が掲載している求人情報やホームページなどから応募できますが、あらかじめ会員登録をしたほうがスムーズに応募できます。
例えば弊社が運営する0909workでは、事前に会員登録をすれば応募時の氏名などの入力が省けるだけでなく、気になる求人情報を保存しておくこともできます。
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仕事探し
会員登録ができたら、派遣会社の求人情報から仕事を探します。
未経験者歓迎、高収入などの条件から探すこともできるので、まずは希望の条件を指定して検索してみましょう。
希望職種がはっきりしている人は、職種から探すこともできます。
応募
興味がある求人が見つかったら、求人情報の応募ボタンを押しましょう。
会員登録をしていれば、氏名や住所などの情報は自動的に入力されます。
面談・登録
応募後は、指定した日時で派遣会社のスタッフと面談を実施します。
当日の持ち物や服装などは、派遣会社からの指示に従いましょう。このタイミングで履歴書を持参するのが一般的です。
面談では、応募した求人の仕事内容や職場の雰囲気などの説明があります。仕事を始めるにあたって気になる点や不安な点があれば、面談時に質問して解消しておきましょう。
職場見学
派遣先によっては、採用前に職場を見学できる場合があります。派遣なら、職場の雰囲気や仕事内容を確認してから働き始めることも可能です。
職場見学を希望する場合は、面談時に伝えてみましょう。
採用
面接後、おおむね1週間以内に合否の連絡があります。採用された場合は、お仕事の開始日など詳しい説明を受けます。
以後は担当者の指示に従い、お仕事開始へ向けて準備を進めていきましょう。
派遣社員のメリット
派遣社員は正社員と比べて不安定といわれますが、以下のようなメリットもあります。
・転勤や担当業務を急に変更される可能性が極めて低い
・勤務時間や休日などを自由に選びやすい
・未経験でも採用されやすい
正社員は会社の意向による急な異動・転勤があり、原則として拒否できません。
一方で派遣社員は、契約に基づいて業務内容が定められています。契約にない業務を任されることはありません。
登録型派遣であれば休日や勤務時間など、正社員と比べて融通が利くメリットもあります。
未経験業務でも正社員と比べて採用される可能性が高いため、経験のない職種にチャレンジする際は派遣会社から挑戦してみることをおすすめします。
派遣社員が向いている人
以下3点のいずれかに該当する人なら、派遣社員が向いています。
・転勤したくない人
・夢を追いかけている人
・仕事を生活のためと割り切っている人
正社員のほうが雇用は安定していますが、代償として異動・転勤といった会社の命令に従い、会社に尽くす必要があります。
慣れた職場や業務を離れるのは、誰しもストレスを感じるでしょう。休日や勤務時間も会社から指定されるため、有給取得ができるとはいえ融通が利かないときもあります。
ある程度自由で融通の利く働き方がしたい人は、正社員よりも派遣社員のほうが向いているでしょう。

まとめ
ここまで記事を読んでくださりありがとうございます。
この記事を通じて、派遣社員と正社員の違いについて理解が深まりましたら何よりです。
ジャパンクリエイトは、製造業に特化した人材派遣会社としてさまざまな求人情報を掲載しておりますので、工場勤務に興味がある方はお気軽にご相談ください。